暗号資産のインフルエンサーたちは、市場関係者に大きな影響力があり、彼らの発言がデジタル資産の価格に影響します。開発、セキュリティ、マイニングなど、暗号通貨の技術的側面に関心を向ける人々もいます。また、取引、投資、市場分析、予測など、金融面に重点を置く人々もいます。ほかにも一般の人々への暗号資産を普及や初心者ユーザーの教育活動をする暗号資産インフルエンサーもいます。
もちろん、このような専門家集団の中には、権威ある有名人もいれば、あまり知られていない人々もいます。以下では、その中でも特に影響力があり、人気のある人物:たった一言で暗号資産の価格を動かす魔術師たちをご紹介します。
1. イーロン・マスク
イーロン・マスクは、カナダ系アメリカ人のエンジニア、発明家、起業家、投資家です。1971年に南アフリカで誕生、10歳の時にプログラミングを始めました。17歳の時にカナダに移り、その後、アメリカで物理学と経済学の学位を取得しました。SpaceX、Tesla、PayPal、 SolarCity、Neuralink、 Twitterなどの設立者または共同経営者です。フォーブスによると、2023年8月22日現在、イーロン・マスクは世界で最も裕福な人物であり、推定純資産は2870億ドルと言われています。マスク氏は人類の惑星間移動や地球の生活の質を向上させることが目標だと述べています。
2023年7月、マスクはツイッターをXに変更すると発表しました。なぜ、X? 理由は単純で、この文字が好きだからだそうです。1999年に遡れば、金融関連のX.comを起業しています。現在は、SpaceXを率い、X Æ A-12 と名付けた息子を育てながら、テスラ社でモデルX の開発をしています。
マスクと暗号資産の関係は、かなり複雑です。ビットコインやイーサリアムに投資をしており、一時、ビットコインでテスラ社の電気自動車購入をできるようにしました。その一方で、こちらのビリオネアはエネルギ消費やボラタリティが大きいことでビットコインを批判しています。また、必ずしもポジティブばかりではありませんが、ツィートで 暗号資産の価格に影響を与えています。
ここでは、ドージコインに触れるべきでしょう: 人気の柴犬のミームを基にジョークから誕生しました。マスクは、このコインをツイートで支持して宣伝しました。ドージコインにも投資しており、月への衛星打ち上げの資金調達に利用する計画を発表しています。しかし、ドージコインの開発者たちの管理をしていないことを認めており、このコインを含め暗号資産にはリスクが伴なうことを警告しています。
2. ヴィタリック・ブテリン
ヴィタリック・ブテリンは、ロシア系カナダ人のプログラマーでビットコインに次いで2番目に大きく、人気のあるイーサリアムの考案者です。1984年、ブテリンは、モスクワ近郊の小さな町、コロムナで生まれ、6歳の時にカナダに移りました。早くから数学、プログラミング、暗号理論に興味を示していました。2011年には古くから権威ある暗号資産情報誌の一つであるビットコインマガジンを共同創設して編集責任者となりました。
2013年には、"イーサリアム: スマートコントラクトに基づく分散型アプリケーションのプラットフォーム" と題したホワイトペーパーを発表して、さまざまなタイプの分散型アプリケーション(DApps)をサポートできるビットコインに代わるより汎用で柔軟な代替手段を提案しました。2014年、開発者チームを結成してプロジェクトの資金調達のためにクラウド・セールを実施しました。イーサリアムの最初のブロックチェーンは2015年に立ち上げられました。それ以来、ヴィタリック・ブテリンは、暗号資産コミュニティの主要なリーダーのリーダーの1人であり、有名人です。
また、Giving Pledge や Crypto Relief など資産に関連するさまざまな慈善活動もしています。
3. チャンポン・シャオ
チャンポン・シャオは、中国系カナダ人の起業家、プログラマー、取引量が世界最大の仮想通貨取引所であるバイナンスの設立者です。1977年に中国の江蘇省で生まれ、12歳でカナダに移住しました。マギル大学でコンピューターサイエンスを学び、ブルームバーグ、フュージョン・システムズ、OKCoinなどのさまざまなテクノロジー企業や金融企業に勤務しました。
2017年にシャオは、高速取引、安い手数料、暗号資産ペアの種類の豊富さで知られるバイナンスを設立しました。バイナンスはまた、バイナンス・スマートチェーンと呼ばれる分散型アプリケーション(DApps)向けのスマートコントラクトベースのプラットフォームと独自の暗号通貨バイナンス・コイン(BNB)を開発しました。バイナンス・コインは、取引手数料や様々なサービスで利用できます。
チャンポン・シャオは、自身の意見や暗号資産のニュースを共有するソーシャルメディアを積極的利用していることでも知られています。
4. アンドリュー・ン
アンドリュー・ンは、イギリス系の中国系アメリカ人で人工知能(AI)と機械学習を専門としています。1976年にロンドンで誕生して、4歳の時に香港に移りました。アメリカのマサチューセッツ工科大学とスタンフォード大学でコンピューター サイエンス、電気工学、数学を学びました。
ンはGoogle、Baidu、Coursera、Deeplearning.ai などのさまざまな学術団体や業界団体で勤務しました。また、Google Brain、スタンフォード人工知能研究所、Baidu Research AI Group、Stanford AI for Human Impact Lab などの AI 研究開発ラボやセンターを設立して率いてきました。
AI、機械学習、ディープラーニングの分野における第一人者であり教育者としても知られるアンドリュー・ンは、ヘルスケア、教育、環境問題などのグローバルな課題への取り組みにおけるAIの応用を積極的に提唱しています。
5. エリザベス・スターク
エリザベス・スタークはアメリカの起業家、弁護士であり、Lightning Labs の共同設立者であり、CEO です。1986 年にアメリカのニューヨークで誕生、イェール大学で法律を学び、テクノロジー、インターネット、サイバースペースに強い関心を抱きました。卒業後は、電子フロンティア財団、クリエイティブ コモンズ、Mozilla Foundation、スタンフォード インターネット社会センターなど、人権、言論の自由、デジタル セキュリティに関連するさまざまな組織で勤務しました。
専門的な経験に加え、スタークはスタンフォード大学、イェール大学、マサチューセッツ工科大学で暗号資産、ブロックチェーン技術、技術的起業家精神に関するコースで教鞭をとりました。
2016 年、スタークは、ビットコイン取引の規模を拡大し、高速化するために設計されたプロトコルであるライトニング ネットワークを開発する会社、ライトニング ラボを設立しました。ライトニングネットワークにより、ビットコインユーザー間の決済チャネルの分散型ネットワークの作成が可能になり、ブロックチェーンにそれぞれを記録する必要がなく、即時かつ低コストのトランザクションが可能になります。エリザベス・スタークは、暗号資産業界で最も影響力のある女性の1人であり、"スーパーウーマン"と称されています。
6.アンドレアス・アントノプロス
アンドレアス・アントノプロスはギリシャ系イギリス人の作家、講演家、テクノロジー起業家であり、ビットコインの熱烈な支持者です。1972年にロンドンで生まれたアントノプロスは、10歳でギリシャに移り、その後イギリスに戻ってロンドン大学とサウサンプトン大学でコンピューターサイエンス、ネットワーキング、分散システムを学びました。ヒューレット・パッカード、アクセンチュア、RSAセキュリティ、ネメルテス・リサーチなどの企業で、テクノロジー、セキュリティ、クラウド・コンピューティングに関するさまざまな職務を経験しました。
また、Third Key Solutions、Decentralized Applications Fund、Blockchain Capitalなどのスタートアップ企業の共同設立者であり、パートナーでもあります。はじめてビットコインを知ったのは2012年で、すぐに最も熱烈な支持者の1人となりました。アントノプロスは、"Mastering Bitcoin"、"The Internet of Money"、"Mastering Ethereum "などのデジタル資産に特化した複数の本の著者です。
アントノプロスは特定分野の専門家というだけでなく、複雑なトピックをシンプルで分かりやすい言葉で説明する魅力的なコメンテーターでも知られています。ビットコイン、ブロックチェーン、暗号通貨に関する多数のセミナー、ポッドキャスト、ビデオを数多く手がけ、専門知識とわかりやすい説明で人気があります。
7. ローラ・シン
ローラ・シンは、暗号資産、ブロックチェーン、フィンテックを専門とするアメリカ人のジャーナリスト、ライター、ポッドキャスターです。1979年にアメリカのサンフランシスコで生まれ、ハーバード大学で英文学を、コロンビア大学でジャーナリズムを学びました。シンは、ニューヨーク タイムズ、ウォール ストリート ジャーナル、フォーブス、フォーチュンなどのさまざまな有名な出版物に寄稿してきました。
暗号資産とブロックチェーンに焦点を当てた最初のジャーナリストの一人であり、このテーマに関する最初の記事は2013年に掲載されました。ビットコインなどの暗号資産の初期の愛好家を調査した"The Cryptopians: Idealism, Greed and the Future of Money" の著者でもあります。
執筆活動に加え、シンは関連テーマの2つの人気のポットキャストがあり、そこで、様々な専門家、起業家、投資家、暗号資産コミュニティのオピニオンリーダーにインタビューをしています。
8. マイケル・セイラー
マイケル・セイラーは、アメリカの起業家、投資家、慈善家であり、ビジネス分析やモバイルアプリを専門とするマイクロストラテジー社の設立者で、前CEOとして知られいます。2023年にCEOを退きましたが、現在も取締役会長です。1965年、アメリカのリンカーンで生まれ、マサチューセッツ工科大学で航空宇宙工学を学んだ後、ハーバード大学で天文学を専攻しました。
1989年にマイクロストラテジーを設立、ビジネス分析やモバイルアプリのリーディングカンパニーとなりました。さまざまな学問分野のための無料オンライン プラットフォームであるセイラー アカデミーなどの教育活動を支援する慈善団体であるセイラー財団の創設者兼会長でもあります。
2020年、マイケル・セイラーは最も注目を集めるビットコイン愛好家の一人となりました。当時、マイクロストラテジーは、主要準備資産としてビットコインに10億ドル以上を投資しました。セイラー氏は頻繁にインタビューに応じ、自身の哲学、戦略、そして世界的な価値貯蔵とデジタルゴールドとしてのビットコインのビジョンを説明しています。2023 年 8 月末の時点で、マイクロストラテジー 152,800 BTCを所有しており、これは企業世界最高額の暗号資産準備金になります。
9. チャールズ・ホスキンソン
チャールズ・ホスキンソンはアメリカの起業家、数学者、プログラマーで、イーサリアムを共同設立者であり、時価総額トップ10の暗号資産カルダノの設立者です。1987年にアメリカのコロラドで生まれたホスキンソンはメトロポリタン州立大学、コロラド大学、ボルダー大学、ワイオミング大学で数学、分析、暗号学を学びました。Bitcoin Education Project、BitShares、イーサリアムクラッシック、IOHKなど様々な暗号資産関連プロジェクトに従事しました。
2015年にホスキンソンは、スマートコントラクトに基づく分散型アプリケーション(DApps)向けに、より安全でスケーラブルかつ安定した環境を構築することを目的とした暗号通貨プラットフォーム、カルダノを設立しました。カルダノも科学的原理と形式的検証に基づいたウロボロスと呼ばれる独自のコンセンサス・アルゴリズムを採用しています。チャールズ・ホスキンソンは、暗号資産とブロックチェーンの分野で最も尊敬されている権威ある1人です。
10. キャシー・ウッド
キャシー・ウッドはアナリストであり、世界を根本的に変化させる可能性を秘めた革新的技術に特化した投資会社、アーク・インベストの設立者です。アメリカで1955年に生まれたウッドは、南カリフォルニア大学で経済学と金融を学び、その後キャピタル・グループ、ジェニソン・アソシエイツ、テュペロ・キャピタル・マネジメント、アライアンス・バーンスタインなどのさまざまな金融機関で勤務しました。
2014年にARK インベストを設立、最高投資責任者兼ポートフォリオ・マネージャーでもあります。2021年7月末時点のアーク・インベストは総額526億ドルの資産を運用しています。キャシー・ウッドもまた、暗号資産、ブロックチェーン、人工知能、バイオテクノロジーなどに関連する企業の株式を含む複数の投資ファンドを監督しています。
ウッドは、さまざまな会議に出席しており、ポッドキャストや動画にも頻繁に出演しており、暗号通貨の分野におけるビジョンや投資戦略を語っています。
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ここでは、暗号資産業界でよく知られている数人のインフルエンサー、アナリスト、専門家の生い立ちを取り上げました。実際には、暗号資産業界で世論に大きな影響を与えるもっと多くのスペシャリストや専門家がいます。もちろん、このような人たちについて議論するには、サトシ・ナカモト:世界初の最も人気のある暗号資産であるビットコインの謎の考案者(たち)抜きでは語れないでしょう。ナカモトの身元は未だに謎であり、この偽名の人物についての特化した記事 はNordFX ウェブサイトにある"お役立ちの記事" でご覧いただけます。
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